居抜き物件の基礎から選び方までを丁寧に解説
ホーム > 飲食店開業特集 > 営業許可は自分で申請できる!流れと必要事項をおさえよう

営業許可は自分で申請できる!流れと必要事項をおさえよう

飲食店を開業するには、食品を取り扱うための資格を揃え、管轄する保健所に許可を申請する必要があります。

扱う食品や業種によって必要になる許可や資格は異なるため、自分のお店に必要なものを確認し、漏れのないように取得や申請を進めましょう。

営業許可は自分で申請できる!流れと必要事項をおさえよう

「お店の開業準備を先に進め、許可の申請や資格の取得は工事の間に進めよう」
と考えている人もいるかもしれません。

しかし、それでは費用や時間が無駄になる可能性があります。

ここでは、飲食店を開業するまでに必要な資格や許可、それらを取得するタイミングについて説明します。

飲食店の許可を受けるための手続きの流れ

飲食店の営業許可は、大まかに以下の流れで進めます。

1. 保健所に事前相談する
2. 必要書類を提出する
3. 施設検査を受ける
4. 許可通知書を受け取る
5. 営業開始


次にぞれぞれの項目における詳細と、注意点を説明します。

1. 保健所での事前相談は必須と心得る!

飲食店の営業許可を得るには、業種や扱う食品別に申請書に記載する必要があります。

業種や扱う食品によって必要となる設備や満たすべき基準は異なるため、申請書を作成する際には、自分のお店に何が必要なのかを把握しておかなければなりません。

これまでに飲食店で勤務した経験があっても、開業に必要な許可にまで詳しい人は多くありません。保健所での事前相談では、必要事項について個別に詳しく教えてもらえるので、大いに活用しましょう。

営業許可の手続きは、各自治体の保健所が窓口となります。福岡市であれば、各区の保険福祉センターの衛生課が窓口です。事前相談は、まずこの窓口に問い合わせましょう。

事前相談で必要なのは、「施設の設計図面」と「食品衛生責任者の設置」です。

・施設の設計図面について
飲食店の営業許可を得る際、お店の施設が保健所の定めた基準に適合しているかどうかが検査されます。各設備や業種ごとに細かな条件が設定されており、適合しない場合は営業許可を得ることができません。

そのため、施設基準については、内装工事に着手する前に確認しておくことが大切です。工事の後に不備が見つかれば、最悪の場合、工事をやり直す必要もあるからです。

各保健所からの案内には、申請書類は、営業開始予定日の1週間から10日前までには提出するよう記載されています。しかしそれは、事前相談において設備に問題がないと判断されている場合に限ります。

自分のお店が施設基準に適合しているかどうかは安易な自己判断を避け、内装工事の前に確認しておくことで、時間や費用の無駄を減らすことができます。

申請書には、営業設備の配置図を記載する項目がありますが、内装の設計図があれば事前相談時に持参しましょう。設計図であれば設備の素材や正確な位置、サイズなども記載されているため、手間をかけずに正確な情報を伝えることができます。

・食品衛生責任者の設置について
食品衛生責任者の資格は、飲食店の営業に不可欠です。必ずしも経営者が保有している必要はありませんが、1店舗につき、必ず1名の資格保有者が必要です。

食品衛生責任者は、調理師、栄養士、製菓衛生士、食鳥処理衛生管理者、船舶料理士であれば、すでに資格を保有しています。

しかしそういった資格を持つ人がいない場合でも、都道府県の食品衛生協会が実施する「食品衛生責任者養成講習会」を受講することで、誰でも資格を取ることができます。講習にかかる日にちは1日です。

2. 営業許可申請に必要な書類を揃える

事前相談で必要な項目を満たした上で、必要書類を提出します。申請に必要な書類は、以下の通りです。

1. 営業許可申請書

2. 営業設備の構造図面
自治体によっては、構造図面と「営業設備の大要」が求められる場合があります。福岡市では、構造図面のみとなっています。

3. 登記事項証明書(法人の場合)
登記簿謄本・履歴事項全部証明書・現在事項全部証明書のいずれかが必要です。

4. 許可申請手数料
業種ごとに金額が異なるため、確認が必要です。

たとえば福岡市における、「飲食店営業・常設営業・新規」の申請には16,000円が必要です。パンなどを生地から作る場合の「菓子製造業・常設営業・新規」の申請であれば、それに加えて14,000円が必要になります。支払は現金です。

5. 食品衛生責任者の資格を証明するもの
事前確認の際に持参し、要件を満たしているか確認してもらいましょう。

6. 水質試験成績表
水道水以外の、井戸水などを使用する際は必要です。

3. 施設検査の打ち合わせをし、検査に立ち会う

施設検査は、申請書類を提出する際、同窓口で施設の構造図面などを確認してもらい、工事の進捗状況に合わせてスケジュールを調整します。

検査では、営業者か食品衛生責任者のどちらかが立ち会うことが求められますが、自分とは別の人に食品衛生責任者となってもらう場合には、お店のオーナー自身も必ず立ち会うようにしましょう。

万が一不適合となった場合は、追加工事や改修を余儀なくされることもあります。その際、改善後に再検査となります。

4. 晴れて検査通過、許可通知書を受け取る

施設基準が適合していることが確認されると、後日、許可申請を行った保健福祉センターの衛生課窓口で、営業許可通知書と営業許可事項を受け取ります。

書類作成には、数日から1週間程度かかります。福岡市の場合、受領時は印鑑がなくても、サインで受け取ることができます。

5. 営業開始後の注意事項

・掲示と取り扱いについて
保健所で受領した営業許可事項と、食品衛生責任者の名札は、お店の見やすい場所に掲示します。

営業許可通知書は、変更や更新の必要がある時まで保管しておきます。紛失しても再発行してもらうことはできませんので、大切に扱いましょう。

・変更届について
営業許可通知書の内容に変更があった場合は、申請した保険福祉センターに変更届を提出します。

変更届が必要な項目は、以下の通りです。
1. 申請者の住所(個人:申請者の自宅、法人:本社の所在地)
2. 申請者の氏名(個人:結婚などによる改姓、法人:商号・社名・代表者の変更)
3. 施設の名称
4. 施設の構造
5. 自動販売機の機種
6. 製造品目の追加や変更

項目によっては、書類の準備に手間がかかるため、事前に相談して漏れのないようにしましょう。

また、個人から法人への変更があった場合は、変更届ではなく、新たに営業許可を取りなおす必要があります。

・営業許可通知書の更新について
営業許可は、食品衛生面から考慮し、施設の構造や設備に応じて5~8年の許可年数が決定されます。多くの都道府県では、継続して営業許可を受ける場合、期限が満了となる月に継続申請を行います。

福岡市では、期限満了の約1ヶ月前に更新手続きについてのハガキが送付されますので、満了日の15日前までに必要書類を提出します。

営業許可申請は、以上のような流れで行います。

申請に適した時期は、物件の契約や内装工事の打ち合わせなど、慌ただしくなる時期と重なっています。しかし、申請を後回しにし、施設に不備があった場合は、確認さえすれば避けることができる問題を後から抱え込むことになってしまいます。

工事などのスケジュールには、許可申請の日程も盛り込み、スムーズに許可が下りるように計画しておきましょう。

▲ページトップに戻る