居抜き物件の基礎から選び方までを丁寧に解説
ホーム > 飲食店開業特集 > 移動店舗は本当に手軽?店舗型とのメリット・デメリット比較

移動店舗は本当に手軽?店舗型とのメリット・デメリット比較

少ない費用で自分のお店が持てる移動型店舗は、開業への近道とも言える形態です。

ここでは店舗を持たないことのメリットや、移動式店舗ならではの課題について考えます。

移動店舗は本当に手軽?店舗型とのメリット・デメリット比較

移動型店舗とは?

移動型店舗とは、軽自動車やトラックなどで移動し、様々な場所で食品を販売する店舗のことです。昔からある定番の移動型店舗といえばタコ焼きやラーメン、おでんなどが挙げられます。

最近では古いワーゲンを改造して営業スペース周辺にカフェを開いたり、スイーツを販売するおしゃれな屋台形式の移動型店舗も見かけるようになりました。

開業資金の少ない人でも工夫次第で店舗を持つことができ、一人でも営業できるところが魅力です。

移動型店舗のメリット

移動型店舗を選ぶ人にとって、最大の魅力は初期費用の安さです。

決まった場所に店舗をかまえた場合、もっとも費用がかかるのは家賃や保証金、店舗の内装工事、厨房設備やフロアの備品といった部分です。

対して移動型店舗にかかるのは、車の購入あるいはレンタル費、改装費、そして営業先で必要なテーブルやイスなどの簡易的な備品の購入費などです。

また、出店した場所で集客できなかった場合、店舗型では移転にかなりの費用がかかります。人が集まる場所を狙って営業場所を変えることができるのは、移動型店舗の大きなメリットです。

移動型店舗のデメリット

移動型店舗では、金銭面での魅力が強調されがちです。しかし、経済的負担が軽くなった部分を、どこで補わなければならないのかは知っておく必要があります。

ここでは5つの注意点について説明します。

1. 出店場所の確保
家賃から解放された移動店舗にとって、もっとも重い負担は出店場所の確保です。

車両を利用した営業、あるいは出張先での営業については、営業場所を管轄する機関に使用申請を提出し、許可されなければなりません。

たとえば道路で営業をする場合は、警察署やその道路を保有する管理者への申請が必要です。国道であれば国土交通大臣、県道であれば都道府県知事といったように、それぞれの機関で求められる条件を満たさなければなりません。

また、公園は国や地方自治体が管理しており、都市公園法によって使用方法が定められています。

こういった公共機関が保有する場所での営業は、許可されるまでに時間がかかったり、厳しい条件があって許可されないことがよくあります。無断で道路沿いに車を停めて営業している店舗は、刑事処分や行政処分の対象になります。

移動型店舗にとって確保しやすい場所としては、所有者の了解を得やすい私有地があります。

たとえばスーパーやホームセンター、パチンコ店といった多くの人が行きかう駐車場や、コインパーキングなどです。オフィス街では、ビルや建物の所有者が、敷地の一部を開放していることもあります。

こういった場所では、土地の所有者の許可を得られれば、自由に営業することができます。ただ、後のトラブルを防ぐためにも、使用条件については、事前に細かい点を決めておく必要があります。

また、移動式店舗を展開するフランチャイズでも、会社によっては営業場所の交渉をしてくれるサービスがあり、ゼロからスタートする場合には、心強いサポートです。

2. メニューの制限
自動車を利用した移動式店舗は、2種類に分けることができます。

ひとつは食品営業自動車です。クレープやラーメン、おでんの屋台など、車内で簡単な調理をし、盛り付けをして商品を提供することができます。火気の使用も認められていますが、調理は加熱処理などの、簡単なものに限られています。

もうひとつは、食品移動自動車と呼ばれるものです。ランチタイムにオフィス街でお弁当を売ったり、路上でお菓子や食べ物を販売するスタイルです。車内での調理や加工は許可されておらず、あらかじめ包装されたもののみ、販売することができます。

以上のように、食品営業なのか、食品移動なのかによって取り扱うことのできる食品は変わってきます。どちらであっても、営業車内での食品の取り扱いや、調理にはかなりの制限があります。

そのため、商品を用意するためには、次の項目で説明する仕込み場所の確保が必須となります。

3. 仕込み場所の確保
前項で説明したように、移動式店舗での食品販売には、様々な制限があります。

そこで店頭ですみやかに許可された商品を提供するためには、多くの場合、調理設備の整った場所での仕込みが欠かせません。ただ仕込み場所についても、保健所の営業許可が必要になります。

保健所の営業許可を得る際に問題となるのは、手洗いと食品を扱う水道が、別でなければならない点です。水道が一か所しかない家庭の台所では、仕込み場所として許可を得ることはできません。

4. 車両にかかる費用
移動式店舗の初期費用において、車両の購入費や改装費は大きな割合をしめます。営業形態や、理想とするスタイルによって、負担額は大きく変わって来ます。

移動式店舗をバックアップするフランチャイズには、加盟すれば車両のレンタルや、改装費用の一部負担など、出店者にかかる費用を軽減するサービスがあります。

ただ、その場合でも車検や車のメンテナンス、運転者にかかる保険などについては、カバーしていない場合もあるので、注意が必要です。

5. 天候による売り上げの増減
天気に左右されにくい店舗型と違い、移動式店舗は雨や暑さ、寒さが売り上げに大きく影響します。天候によって客足が遠のく、あるいは屋外での快適な飲食が難しくなるといった問題に加え、暑い時期には、冷蔵が必要な食品の保管方法などが課題になります。

店舗型はコストがかかるものの、安定して営業ができるというメリットがあります。

一方の移動型は、初期費用が安く、経済的なリスクは低いものの、制限が多いというデメリットがあります。

用意できる資金や人脈、希望のスタイルなどを考慮し、自分に合った店舗の形を見きわめることが大切です。

▲ページトップに戻る