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ターゲットを絞り、利用動機を考える

コンセプトを決めるには、まず、お店のターゲットを絞る必要があります。

ターゲットとは、「あなたが提供する食事やサービスにとって、もっとも重要なお客さん」のことです。ここではターゲットを絞り込む方法と、それをどのように活かすかを説明します。

ターゲットを絞り、利用動機を考える

項目ごとにターゲットの情報を限定していく

お店のターゲットは、「若い女性」や「ビジネスマン」といった、あいまいなイメージではなく、できる限り細かく、情報を限定していく必要があります。

1.性別
提供するサービスは、女性向けでしょうか?それとも男性に合うものでしょうか?

2. 年齢
提供するサービスをよく利用してくれそうなのは、高校生から大学生の20歳前後、社会人であれば20~30代の若年層、40~50代の中年層、あるいは60歳以上の高齢層、どれにあたるでしょう?

3.職業
提供するサービスは学生・OL・サラリーマン・主婦、どういった立場の人が必要とするでしょうか?

4. 平均所得
提供されるサービスを好むのは、どれくらいの所得の人でしょうか?バイト代程度なのか、新入社員、あるいは未婚の若手社員程度の収入なのか、管理職なのか、年金暮らしなのか。都市部か地方かによっての違いはありますが、おおまかに月収、あるいは年収を予測してみましょう。

5. 世帯規模
来店するお客さんは一人暮らしでしょうか?実家で親と同居しているのでしょうか?既婚であれば夫婦のみなのか、子どもは何人いるのか。両親と同居はしているか、していないか。ここでは来店数ではなく、お客さんのライフスタイルを想定します。

6. ターゲットの所在地
お店には、周辺地域の、どのあたりに所在する人が来店してくれるでしょうか?お店周辺の住人がメインのターゲットとなるのか。最寄りから2,3駅離れた駅の利用者もターゲットとなるのか。近隣の学校を利用する学生か、それともオフィス街なのか。空港や大きな駅周辺であれば、観光客をターゲットとする場合もあります。

以上の点から、自分のお店のお客さんとなる人の持つ特徴を、書き出してみましょう。異なる特徴を持つ、複数のターゲットが想定できる場合は、全て個別に書き出します。

具体的な事例で説明します。
例えば、様々な紅茶をメインに、コーヒーやジュースなどの飲み物と、サンドイッチやケーキなどの軽食類を提供するカフェの開業を検討しています。


ターゲットとして考えているお客さんのイメージを書きだしてみます。

ターゲットA
1. 女性 2. 20代 3. 地方中小企業OL 4. 月収18万円程度(手取り)5. 未婚・実家で両親と同居 6. 郊外の住宅地

ターゲットB
1. 女性 2. 40代 3. 専業主婦 4. 世帯年収700万円 5. 既婚(子ども2人、公立中学校・私立高校) 6. 駅から徒歩圏の低層マンション


このような特徴から、一例として、出店場所はショッピングセンターやその近隣など、ターゲットとする女性が買い物に出かける場所周辺が集客しやすい、と考えることができます。

また店内は、大人の女性が落ち着いてお茶とおしゃべりを楽しめる、ゆったりしたレイアウトにするといったように、内装に関しても具体的なイメージを描くことができるようになります。

ターゲットの利用動機は何か

ターゲットが絞られてきたら、その人たちの来店目的について考えましょう。ここでも「お茶に立ち寄る」と言ったような、あいまいな目的ではいけません。

例えば先ほどのターゲットであれば、利用目的は、仕事帰りやショッピングの合間の休憩、あるいは友人との待ち合わせやおしゃべりなどです。最近であれば、SNSに掲載する写真を撮りたい人もいるでしょう。

目的が把握できれば、お客さんの求めるメニューを絞ることができます。

仕事帰りや、ショッピングの合間の休憩であれば、冬場であっても冷たい飲み物が多く出る可能性があります。

友人とのおしゃべりが目的であるならば、ランチの後、そのままケーキなどのデザートを注文することも考えられます。

家族のいる人であれば、帰りにおみやげを購入してくれるチャンスが生まれます。

さらに、食器や盛り付けの上品さ、おしゃれな店内の雰囲気など、写真映えするものであれば、完成度の高い写真を撮るため、セットでの注文が増えることも期待できます。

業態を絞る

ターゲットを絞り、利用動機を考察することで、お客さんがお店に求めるものが明確になって来ました。このことで、これから開店するお店の業態を、どういったものにするかが決まってきます。

業態というのは、商品やサービスを「どのように」提供するのかに注目した分類の方法です。

例で挙げた「紅茶中心のティールーム」でも、サロン風の高級志向な店舗を構えるのか、オープンテラスのカジュアルなカフェを目指すのか、あるいは移動販売にするのかなど、様々な業態があります。

今回の例であれば、ターゲットは経済的にやや余裕のある層を想定しているので、滞在時間は長めで、ゆったりと座れる店舗型、価格帯は高め、といったように、業態を絞っていくことができます。

ターゲットや利用動機が明確になれば、フランチャイズ店にするのか独立店にするのか、インショップなのか店舗型なのか。どういったスタイルであれば、効率的に利益を上げることができるのかが、見きわめやすくなります。

以上のように、ターゲットとその利用動機を絞ることで、お店の方向性はとても明確になります。

どれだけ理想の飲食店を開くことができても、集客できなければ経営を続けることはできません。集客力を上げるためにも、コンセプトの軸となるターゲットや利用動機は、細部まで絞り込んでいくことが重要です。

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